大勢が集まりそうな所には立ち入るな

大勢が集まりそうな所には立ち入るな」

以下は、4月11日付日経新聞のコラムである。
各個人のなすすべきことを、緒方洪庵をとりあげて、過不足なく述べている。
不適切な知事発言が問題となった石川県では、非常事態となっている。
いま求められているのは、こういうことだと感じ入ったので、掲載することにした。



幕末の日本はコレラが断続的に流行した。鎖国が終わり、外国との交流が増えたことが背景にある。対策に尽力した一人が適塾の創始者で天然痘の予防接種を広めた蘭方医、緒方洪庵だ。患者の処置法に関する書物を短期間で抄訳し、「虎狼痢(ころり)治準(ちじゅん)」という冊子にした。
▼幕府も洋学の研究機関である洋書調所に、コレラなど流行病の感染防止法をまとめたオランダの医師の著書を翻訳させた。「疫毒予防説」の名前で刊行している。部屋の中の空気の通りを良くし、体や衣類は清潔に保って、適度な運動を心がけよといった内容だ。日本でも近代的な感染症対策が広がり始めたころであった。
▼緊急事態宣言を出して新型コロナウイルスの抑えこみに力を入れる今の日本の状況も、当時と重なるところがある。建物の中では十分な換気が欠かせない。ちょっとした毎日の運動で免疫力を落とさないようにすることも医師が推奨している。そうした感染防止策の基本は、すでに160年ほど前に示されていたといえる。
▼大正期のスペイン風邪の大流行では政府が、大勢が集まりそうな所には立ち入るなと呼びかけた。新型コロナ対策でも同じことが叫ばれている。感染が収束後は、ウイルスを抑える基本動作が世の中から忘れられたようになるのがもどかしい。学習効果をもっと上げられないかと教育者でもあった緒方洪庵なら言いそうだ。

私が住む石川県、なかでも金沢市は感染者が急増している。
いまこそ、各人ができることをやり、してはいけないことをしない、これを厳守したい。
不要不急の外出自粛は、絶対にしない!


コメント